子犬が“歯みがき上手“になる7つの極意をプロが解説。ずっと健康な歯を維持するためにも、迎えたらすぐにスタート!

愛犬のお口の健康を守るために欠かせない家庭での歯みがきは、子犬の頃から毎日の習慣にしていくことが重要です!
歯みがき上手になるためにやっておきたいことや心構えについて解説します。

<監修>鹿野 正顕先生(ドッグトレーナー/学術博士/スタディ・ドッグ・スクール代表)
麻布大学介在動物学研究室にて、人と犬の関係、特に犬の問題行動やトレーニングの研究を行い、人と犬の関係学の分野で日本初の博士号を取得。
卒業後、人と動物の関係に関する専門家の育成・普及を目指し、株式会社Animal Life Solutionsを設立し、飼い主教育を目的としたしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール」の企画・運営を行いながら、トレーナーとしても指導にも携わっている。

子犬が思春期を迎える生後6ヶ月までに慣らす!

乳歯はやがて永久歯に生え替わるので、子犬の時は深刻なお口の健康課題はまだ多くはありませんが、成犬になってからいざ歯みがきを始めようとしても、嫌がってうまくできなかったり、慣らすまでに時間がかかったりします。歯みがきは、新しい体験を受け入れやすい子犬の時期から少しずつ慣らしていくことが大切です。小型・中型犬は生後6ヶ月頃になると思春期(反抗期)を迎え、抵抗することも増えてきますので、それまでには歯みがきができるようになっておくのが理想的です。

新しい環境やお手入れに慣らすのと一緒に、歯みがきにも慣らして。

歯みがきを苦手にしないための7つの極意

コツをしっかり掴めば、あなたもワンちゃんもきっと歯みがき上手になれます。子犬を迎えたらすぐに練習をスタートして、少しずつ慣らしていきましょう。

1. 歯みがきに慣らすために意識する2つのこと

「じっとしていられること」と「歯ブラシを入れられても平気な状態にすること」の2つを意識することが歯みがき上手になる第一歩。「じっとしている」とはがまんさせることではなく、愛犬がリラックスした状態で受け入れることを目指します。

人間の赤ちゃんが母親に抱っこされていると安心するように、子犬も飼い主とのスキンシップを求めています。「飼い主に触れられること」=「安心できるリラックス状態」にすることが、歯みがきをはじめとするすべてのケアを成功させる基本です。

まずは「触られること=リラックス状態」になることから。

2. 子犬も安心する「仰向け抱っこ」に慣らす

小型・中型犬では、おたがいの体が密着するひざの上での「仰向け抱っこ」に慣らしておくと、歯みがきをする時に顔をのぞき込みやすくなり、無理に体を押さえつけなくてもいろいろなケアができます。人と犬の体の中心(正中線)が合うようにして、わきの下から手を通して胸の前で組むと安定します。

無理せず、少しずつ仰向け抱っこに慣らしましょう。

3. 少し眠いぐらいがちょうどいいタイミング

たくさん遊んでごはんも食べ、そろそろ眠たくなる頃がリラックスさせるのにちょうどいいタイミング。あとは寝るだけという頃合いを見計らって、そっと仰向け抱っこをします。リラックスしていたら、口のまわり、目のまわり、足先、おなかなど、体のどこを触っても嫌がらないように慣らしていきます。触りながらごほうびのおやつ*を与えて、楽しいことと結びつけます。それぞれの段階でごほうびを活用しましょう。

*「仰向け抱っこ」の状態のごほうびは、犬が好む香りや味の歯みがきジェルがおすすめ。固形のおやつはのどに詰まりやすいので注意しましょう。

ごほうびをあげながら、この時間が楽しい時間になるように。

4. リラックスできたら歯みがき動作をプラス

愛犬がリラックスしてスキンシップを受け入れるようになったら、口のまわりを触りながら、唇を軽くめくったり、指で歯肉や歯を触ったり、口の中に飼い主の指が入ることに慣らします。最初は犬歯や前歯にタッチし、だんだんと奥まで指が入れられるようにし、少しずつ指を動かすなど、歯みがきに結びつく動作をプラスしていきます。指に慣れたら、歯みがきシートを指に巻いて口に入れれば、シートみがきの練習になります。

最終的には奥歯も触れるように。

5. 「おいしい歯ブラシ」作戦で歯ブラシに慣らす

指を口に入れるのと同時に、歯ブラシにも慣れさせます。歯ブラシに犬が好む香りや味の歯みがきジェルを塗って舐めさせて、「歯ブラシ」と「おいしい・楽しい」を結びつけて慣らします。歯ブラシへの抵抗感がなくなってから、少しずつ口に入れ、歯に当てたり少し動かしたりして、歯をみがくことを意識して練習します。

歯ブラシ=おいしい・楽しいものとなるように、慣らしていく。

6. 焦らず歯1本ずつ気長に慣らしていく

焦らず少しずつステップアップします。時間が長くなれば飽きてしまうので、歯みがきも一度に全部やろうとせずに、今日は犬歯1本だけ、右上だけと少しずつ挑戦し、嫌がったらやめます。習慣は、短時間でも毎日くり返し行うことで身につきます。

歯ブラシを嫌がる場合は、ブラシのサイズが合っていなかったり、歯ブラシの毛が硬かったり、みがく力が強すぎたりすることが原因の場合もあります。道具ややり方も見直してみましょう。

歯みがき=嫌なことにならないように、やりすぎないことも大事。

7. 飼い主の“やる気”が逆効果になることも

「歯みがきをするぞ!」という飼い主さんのやる気や緊張感が前面に出すぎると、それが犬にも伝わって緊張したり身構えたりします。完璧にやろうと意気込みすぎずに、肩の力を抜いて行うことも歯みがき上手になるコツです。

心地よい歯みがき習慣を身につけさせる

子犬の歯みがき練習は、きれいにみがくことよりも習慣化することが第一目標です。歯みがきができるかどうかが、成犬、老犬になってからのお口の健康を大きく左右します。一生続けていくためにはどうしたらよいかという視点で、歯みがきが楽しく心地よいものになるように慣らしていきましょう!

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